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日本でフランスの暮らし~日々のブログ

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福島県民としての望み

category: 震災 その後

14時28分、夫が言った。
「ちょっと歩いてくるから」

外は風がビュービュー吹いて
雪までちらほら舞っている。

寒さにめっぽう弱い彼。
こんな天候の中
普段ならぜったい外出しないのに。
一体どうしたんだ、と思いながらも
いってらっしゃい と
送り出した。

ラジオをつけると
ちょうど三周年追悼式が
始まるところだった。

夫がそれを思って
いてもたってもいられず散歩に出たのか、
ただ、たまたまその時間だったのか
私には分からない。

今日は朝から
一人になるたび
あの日のこと、
その後の避難生活、
津波で大事な人を失った人たちのこと、
原発事故でメチャクチャになった福島、
そのせいで去ってしまった人々のこと・・・

考えっぱなしで、
泣いたり腹を立てたり、
一日中
心が休まらなかった。

日本中に住む誰もが
三年前のあの日を
思ったに違いない。

でも
原発事故後の福島に住む
私たち福島県民にとって、
三年前のあの日は
一年に一度思い出す日ではない。
日常生活の中で
目の前にある
見えない恐怖。

解決していない問題山積みでも
今、再稼働する価値のある原発?
やみくもに反対するつもりはないけれど
「福島の復興」を
最重要課題のひとつにしてる割には
誠意が感じられない決断。

そっくりそのまま家が残っているのに
愛しい我が家に
帰れない人たちを想う。
諦めきれない思いを
想像する。

福島が事故の犠牲になって
得られる物がなにもなくては
あまりにも情けないじゃない、と思う。

せめて「本当に」収束してからに
できないんでしょうか。
「想定外」続きで
さっぱりおとなしくならない原発をかかえる
一福島県民としての
当たり前の望みです。

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