雪のかまくらと祖父
category: その他
お正月に猪苗代の祖母の家に行った。
猪苗代はご存知の通り、冬はスキー客で賑わう場所。
私が子供の頃は今より雪が多くて、
祖父母の家の2階の屋根まですっぽり雪に覆われていた(と思う)。
近年雪が減った、とはいえ、やはり郡山に住む私たちには大雪。
子供二人は“即席かまくら”に入って嬉しそう。
亡くなった祖父はコテコテの会津の頑固ジジイで、
幼かった私にはオソロシイ存在だったけど、
毎年雪の時期には孫が来るのを待ちながら、
子供が4、5人くらいは余裕で入れる、広くて深さのある“かまくら”を作ってくれていた。
私がガイジンと結婚すると決まった時、
母は自分の父親であるこの祖父の反応を一番恐れていたそうだけど、
意を決して打ち明けたら
「三起子がいいならそれでいい」とあっさり言われて
腰が抜けそうになった、と後日聞いた。
いくつになっても子供や孫は心配な存在。なのに、
祖父は私をそんなふうに信頼してくれていたのか、と
一度もじっくりお酒を酌み交わせなかったことを、
(だいたい祖父は孫娘とそんなことをしたかったかどうかも疑問だけど)
心から残念に思った。