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日本でフランスの暮らし~日々のブログ

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夫の言い分

category: 震災 その後

娘が父の日に描いたパパの似顔絵。がんばるポーズにハートにウインク。いいなこの組合せ。

会社に行ったら夫が朝から電話を持って、うろうろしていた。
夫は止まって電話を出来ない。
いつもうろうろしながら電話をする。
大事な話や怒ってるときは特にそれがひどい。
「朝っぱらから誰にかけるの?」と聞くと、「フランス大使館」という。

先週、今年の「パリ祭」をこの福島県郡山市で開催することを知った。
フランスの精神は「自由、平等、友愛」で
その中の「友愛」の精神に基づく、現フランス大使の、被災者に対する計らいだそう。
例年はフランス大使館での開催で、こういうことはかなり珍しいという。

ここまでは良かったのだけど、今朝仏大使館のネットジャーナルを読んだ夫。
このお祭りに東京から“政治家”も招待されると知った。
大使館に電話してどうするのかな、と思ったけど、
大抵こう鼻息が荒い時は、まともな答えが返ってこない。から電話の内容を聞いていた。

「この東北の被災者を500名招待するのは、友愛の精神に基づく立派な取り計らいだと思う。
でも、ここで毎日厳しい現状を生きる一フランス人として言わせて貰いますが、
どうしてこの会に、要するに現地の被災者のことなどどうでも良いと思っているような、
東京の政治家を招待する必要があるのですか。
その分被災者を多く招待するのが、本当の友愛の精神です。」

これが彼の言い分だった。
真っ赤な顔で、相変わらずうろうろしながら話している。

感激で涙が出た。

郡山にたった2人しかいないフランス人。
でも夫は、人数や、個人の言い分がどれだけ反映するのか、など考えもせずに、
福島県人である自分の意見を堂々とぶつけていた。
がんばれ夫、もっとぶちかませ!と心の中でエールをおくった。

結果、「貴方の貴重なご意見をレポートにして下さい」とのアチラの返答。

「言うことは言ったから」と、電話の後、
省エネで今年一度もつけなかったエアコンを、
汗を拭き拭き夫がつけた。
夫の言い分

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