郡山のパリ祭
category: 震災 その後

昨日は、フランス革命記念日を祝うパリ祭がここ郡山で催された。
招待客として来場した600人ほどの被災者に、
フランス大使館の関係者、
東北地方在住のフランス人など、
来場者は1000人を超えていたと思う。
今回の郡山を会場としたパリ祭の目的は、
震災で穏やかな日常を奪われた東北の人たちに、
その中でも特に、原発事故で見えない恐怖におびえる福島県人に、
ほんのひとときでも楽しい時間を過ごしてもらうこと。
この会に出席するにあたって、夫と私は友人と一緒に考えた。
この文化的行事にあやかって、福島のこれからにプラスになる何が出来るか。
震災前から福島は観光宣伝下手だった。
「福島」は今でこそ世界中で知られる名前になったけど、
観光が大事な収入源の土地にしては、目玉になるものに欠けていた。
でも例えばこれから、
福島に行けばフランス語がちゃんと話せるようになれれば?
福島に行けばフランス料理を気軽に学べる場所があれば?
福島に行けばフランス映画をとことん観られる映画館があれば?
福島に行けばフランス人宅にホームステイ出来れば?
福島に行けば、日本にいながらにして
ありとあらゆるフランスを肌で感じることが出来れば?
極端かも知れないけど悪くないアイデアだと思う。
フランスを好きな日本人が、この土地に来てくれる材料になるに違いない。
夫はがんばった。
フレデリック・ミッテラン文化相はじめ、
大使館の文化部関係者、
日本人&フランス人のフランス料理人、
在日フランス大使夫人、
フランス語教師、などなど片っ端から
郡山でもっとフランスのイベントをやろう!と呼びかけた。
何がどんな風に具体化するかはわからないけど、
みんなを誘って巻き込んで、やってみる価値はあると思う。
日々の生活に必死だった今までから
これから先の福島に目を向ける時。
企業が去り、人が去り、子供たちがいなくなり、
このままでは福島が消えてしまう。
冒頭の写真の日本国旗には、震災後、フランス人やフランスに住む日本人などから
たくさんの応援メッセージが書き込まれた。
昨夜の会場入り口に飾ってあったこの国旗。
人影も疎らになった会場に残っていたこの国旗を
大使館員に頼んで頂いて来た。
「被災地に残してこそ意味があるはずです」と説得して。
今日、早速会社に飾った。
毎日これを見て、想いを新たにしよう。
みなさん、この国旗、是非見に来て下さいね!