高速料金とグレープフルーツ
category: その他
素晴らしい芸術!とは思わないけど、我が子手作りの魅力にはやはり抗えない。
おやつに
グレープフルーツを子供と食べていて
思い出したこと。
小学生のとき、両親が郡山で会社を始めた。
白河生まれで、
白河の小学校に通っていた姉と私は、
昼間は祖母に面倒を見てもらい
夜、母の帰りを待った。
大人になって
多分、私に子供が生まれてからだと思う。
母がある日、
「高速料金を節約して
グレープフルーツを買ったなぁ、そういえば」
と教えてくれた。
当時、グレープフルーツはまだ珍しい果物で
あまり流通していなかったから
値段も高かったし
白河では手に入らなかったのかもしれない。
「早く帰って来ないかな」と母を待つ気持ちと
グレープフルーツを楽しみにしていた気持ちと
今となっては
どっちが強かったかは思い出せない。
それでも
子供の頃のことをあまり覚えていない自分が、
半割にしたグレープフルーツに
上白糖をこんもりかけて、
ギザギザのスプーンで
果汁を飛ばしながら食べたことは
今でもはっきり思い出せる。
一刻でも早く家に戻りたい気持ちと
子供を少しでも喜ばせたい気持ちと
母も迷ったに違いない。
グレープフルーツは特別な果物。